生きること 大切なもの
梅雨入りしたものの、今日は気持ちいいくらい晴天。開け放した窓から入る風が気持ちいいです。
市川海老蔵さんの奥さま、麻央さんのご病気のこと。海老蔵さんの会見を拝見し、胸が苦しくなりました。
先が見えず、ただ一日一日治療に向き合う日々。支えるご家族はもちろん、麻央さんご本人の心中は、前向きと言えどきっと不安の方が大きいのでは、、とお察しします。
「がんです」と告知された時の思い
子どものこと
治療に対する不安
死んでしまうのではないか、という恐怖
、、、
様々思いが渦巻いているのではないでしょうか。
私自身、がん告知を受けた経験があります。。
娘を妊娠中の、ちょうど6ヶ月くらいの頃。
妊娠時の子宮頸がん検査で異常が見つかったものの、出産までの経過観察ということだったのですが、6ヶ月に入った頃の再検査で、その異常細胞ががん化していることが分かりました。
あの時の、「がんですね」と言われたときのことは今でも忘れません。
一瞬時が止まったような感覚と、頭が真っ白になる感覚。診察室を出た瞬間に、付き添ってくれていた母の前で泣き崩れました。
その数ヵ月前に、6才上の従姉妹をがんで亡くしていて、その末期の状態を目の当たりにしていたので「私もああなるのか」と、恐怖感さえありました。
幸い初期だったので、出産後に手術しましょうということになったのですが、出産までは4ヶ月あるし、その間どうすればいいのか、、、と、病院へ勤めている友人へ相談したり、がんにまつわる書籍を読み漁ったり。
告知された当時は切迫気味で、ほぼ寝たきりの状態でした。切迫の不安とがんの恐怖とで、そこからの毎日は不安定そのものでした。
前向きになってみては、急に不安になり泣いたり。
読み漁った書籍から得た情報を元に、寝たきりの状態でもできることを片っ端からしました。
酵素玄米を食べたり、水素水を飲んだり、冷えとりをしたり、リンゴニンジンジュースや野菜ジュースを摂ってみたり、鍼治療やお灸などもしました。
当時は実家で両親にサポートしてもらいながら生活をしていたので、2週間おきに夫が実家へ来てくれていました。
夫もきっと、海老蔵さんのように心苦しかったはずです。でも、そんな素振りは一切見せず。
がんの進行が早く死んでしまったらごめんね、と言った時。
「俺が二人とも死なせない」と、なんとも心強い言葉を戴き。。
とにかく、がんに良いとされるものの全て、なんでもいいから取り入れようとしてくれていました。
もし、私か子どもか、どちらかしか命の選択ができないとしたら、、
夫は、私をとると言いました。でも私は、自分の命より娘の命のが大切だと感じたのです。これはもう、母性本能以外のなにものでもないし、自分のお腹の中で命を感じることができる女という生き物の本能なのでしょう。
その後無事に出産し、1ヶ月後の診察でがんが消失していることが分かりました。
しかも、妊娠前よりもいい状態になっていたのです。
何度か細胞を取る検査をしていたので、もしかしたらその際にがん細胞を取りきってしまったのかもしれませんね、と医師はおっしゃってましたが。
妊娠中、病巣へ手をあてて、「がん細胞さん、色々な気付きをありがとう。もう治っていいんだよ」、と毎日語りかけてました。
告知を受けてから、自分は生かされているんだ、と気付き、前以上に感謝の気持ちを持つようになりました。
生きていること、家があり服を着て食べるものがあってお風呂に入れること、話すことができて守るものがあって、、
それらは当たり前ではない、ということ。
というか、当たり前のことなんて何一つない、と改めて気づくことができました。
大切な、様々なことに気づかせてくれたのは、あの時の「がん」経験です。
あれから月日が流れ、あの時のことを今こうやって話すことができる、その事を幸せに感じます。
きっと、きっと、麻央さんにもこの日がくる。
麻央さんだけでなく、あらゆる病と向き合っている方々に、必ずこの日がくる!
何があってもあきらめないで!と、伝えたいです。